Steve Jobs、2011年10月5日逝去。享年56歳。
私がJobsの訃報を知ったのは、午前中の業務をバタバタと終えて、昼食がてらニュースをチェックした時でした。
8月24日のApple CEO辞任のニュースを聞いた時から、いえ2004年の膵臓がんのニュースを聞いた時から、この時がいつかは来るのだという事をどこかでは分かっていましたが、いまだに受け入れ切れていない自分がいます。
Macintoshを作り、iPodを作り、iPhoneを作った男。歴史を変えた人物は数多くいるかもしれませんが、三度も世界を変えた人物となるとそうはいません。Jobsは自分の信念を貫き通す事で、その偉業を成し遂げました。けれどそれはJobsにとっては特別な事ではなく、自らの成すべき事を成した結果、ただそれだけの事なのかもしれません。
JobsはCEO辞任の際に、社員らに対してこの様な手紙を残しました。
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私はこれまで常々、私がAppleのCEOとして職務と期待に応えられなくなるような日が来たときは、私からまず皆様にお伝えすると申してきました。残念ながら、その日が来ました。
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AppleのCEOを辞任する、それは自らの死がそう遠くない事を知っての決断だったのかもしれません。
今にして思えば「残念ながら、その日が来ました」という一文は、CEO辞任ではなく今日のこの日の事を思って残した言葉だったのかも…と思ってしまいます。
私が初めてMacに触ったのは1996年、大学に入学してサークルで触ったのがQuadra840AVでした。そこからSE/30を借り、PowerBook520cを借り、LC475を中古で購入し、Duo280cを中古で購入し、3400cを中古で購入し、iBook、PowerBookG4(Ti最終型)、eMac、PowerMacG5、PowerBookG4(Al最終型)、MacBook初代、MacBook(Unibody)、MacBookPro15inch(2011)、MacBookAir13inch(2011)と私のそばには常にMacがありました。
Macでは色々なコトをしてきました。サークルではLogicで作曲もしました。大学祭のパンフレット作成ではDTPもどきの様な事もしました。ホームページも作りましたし、3D CGを試した事もあります。撮影したムービーを編集してDVDも作りました。レーベルもジャケットもMacで作りました。当然仕事も、Windowsを強制される環境以外では全てMacで仕事をしてきました。いつも常にMacがそばにいました。こんなに色々な事にチャレンジできたのは、Macがそばにあったからだと思います。
iPodも初代10GBからの付き合いで、nano・shuffleを合わせれば何台と共に歩んだか貰っているか分かりません。PodcastだってiPodがなければ産まれなかったかもしれません。
そしてiPhoneとiPad。PalmからiPhone3GSにシフトしたのが2年前。現在はiPhone4を使っていますが、「インターネットがいつでもどこでも使える」という事の意味を教えてくれたのはiPhoneでした。iPadも、実際に使ってみるまではよく分からなかった「タブレット」というものの潜在能力を教えてくれました。
これらはすべて、ジョブズがウォズと一緒にApple Computerを立ち上げてくれたから、そのおかげで今の自分があると思います。決して大げさでなく。
CEOを辞任して1ヶ月あまりですが、家族との時間を十分に過ごす事はできたのでしょうか。
56年の人生を、自分の信念のまま駆け抜けたSteve Jobs。今はひとまず、ゆっくりとお休み下さい。
Rest in Peace, Steve Jobs. 1955-2011
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