みやざきアートセンターにて7月9日から8月30日まで開催されている「生賴範義展II 記憶の回廊」です！
昨年2月に開催された1回目の展覧会の際には、いたく感銘を受けましたので、2回目があるのならば何をおいても絶対に行かねばなるまい！！！！と心に誓っていたのでした。まさか2回目が本当にあるなんて…！
例によって前日入りして本日10時の開場に合わせて入場です。
今回はまずはサーッと最後まで全体を駆け足で観て全体の流れを掴み、それから最初に戻って各作品をじっくりと観ていき、最後にもう1回最初に戻って気に入った作品を超じっくりと鑑賞する…というスタイルで鑑賞いたしました。
今回の展覧会は前回と違って、「ゴジラ！どーん！」「日本沈没！どーん！」「スターウォーズ！どーん！」みたいな「ついに展覧会が開ける！アレも出そうぜ！コレも出そうぜ！皆これとか観た事あるだろ！とにかく生賴作品を楽しんでもらおうぜ！」というノリではありません。
今回のテーマは「生賴作品をじっくりと鑑賞して頂いて知って頂きましょう」というものであり、今後につなげていく為の作品のチョイスと感じました。今回は1966年から1984年の作品に焦点を絞ったとの事で、前回よりもよりバラエティーに富んだ作品の選択だった様に思います。もちろん超有名な目玉作品がなかったわけではなく、そういった意味では「マッドマックス2」のポスターになるんでしょうね。
繰り返しになってしまうのですが、今回は生賴作品の表現のバラエティーの豊かさに驚きました。例えば「狼の紋章」での「狼と美女」という同じモチーフでリキテックス（油絵）とペンとインキでの線画とでこれだけ画風が違うのか！と驚いたり、前回はあまり観られなかったパロディー色の強い画風の作品があったり。
作品として印象に残ったのは「最後の敵」。銃を持った男の後ろ姿、その視線の先には巨大な胎児、その影にある宇宙船、そして惑星。どんなストーリーなのかとても気になってしまいます。
「現代の家庭医学」の原画は今回も見つからなかった様ですが、作成のために医大に半年通ってスケッチしたものや下絵が展示されていました。その凄まじさたるや、その辺の医学生など箸にも棒にもかからない緻密さ！そこにイラストレーターとしての圧倒的な表現力まで加わってしまえば、誰も太刀打ちできるわけがないじゃないですか！一番凄いと思ったのは脊髄の下絵。画面の奥に脳を配置して脊髄が手前に向かって走っている、その様子は高速道路！身体が震えました…！
前回美姫シリーズが展示されていた部屋には美姫達のデッサンや作品を作るために生賴氏が集めた女性用装飾品やハイヒール、氏の撮影した写真や1980年代の展示会の写真、そして氏のアトリエの写真を大きく飾った前には生賴氏自作のイーゼルや椅子、氏が使っていたポラロイドカメラや画材乾燥用のヘアドライヤーが展示されてしました。そして昨年MRTが作成した生賴氏のドキュメンタリーを再編集したものを流していました。NBCで観たver.では鷺の死体の話はなかった様に思うけど、他に追加されたシーンはあったのかな？
今回のビックリドッキリエリアは最後の展示室にある「91人の美姫たち」でしょう。「SFアドベンチャー」誌の表紙を飾った91人の美姫達のイラストを一挙展示（一部複製画）！という超無謀な企画でございます。
ここのエリアは撮影オッケーでしたので、RICOH THETAで撮影してみました。2つだけアップしますので、雰囲気だけでも感じて下さい。
まずは入口の前でTHETAです。
生賴範義展II、91人の美姫たちの入口でTHETA #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
エリアの真ん中あたりでTHETAしました。
生賴範義展II、91人の美姫たちの中間地点辺りでTHETA。雰囲気は伝わるかな？ #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
とにかくどこまで行っても美女！美女！美女！で圧巻です。
そんな中でも気になったのがコチラ。
「パンドラ」です。宇宙進出を背景にパンドラっていう組み合わせが痛烈な皮肉というか何というか…。
で、実は今回の超大型の目玉は入場してすぐのエリアにあるのです。それは「破壊される人間」の習作と「我々の所産」。特に後者は川内高等学校に寄贈されているのでそうそう見られる機会はありません。絵からほとばしる迫力にとにかく圧倒されます。宮崎まで来て本当に良かった…！(ToT)
今回はグッズなんかも色々ありまして、美姫91人ポストカードセットは1万円超！まぁ単純計算でもそうなりますよね…。生賴パッケージのリキテックスなんてのも売っておりますよ。
そして図録！買わずにはいられない！！！！私は通販で自宅に届く事になっているんですけどね。^^;)
そんなこんなで2時間ずっと鑑賞しまくり（ビデオ抜き）で大満足の「生賴範義展II」でしたが、最後の最後に嬉しいお知らせが…。
「生賴範義展III」、2016年12月開催の告知が！！！前回から今回までの期間も1年半でしたから、ちょうど同じくらいの期間での開催になりますね。次回のテーマは1985年から2010年、生賴氏が脳梗塞で倒れるまでの作品になる様子。また宮崎に行かねばなるまいよ！
追伸
そうそう、グッズエリアから降りる階段にも作品があるから、最後まで気を抜いてはいかんぞ！
生賴範義展II、グッズエリアから降りる階段でTHETA。最後まで気を抜くな！ #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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